森から海までの自然の循環、自然の循環や人々の営み、 人々のつながり、 地域の景観などをつくってきたシステムとしての茅葺きのあり方、 微生物環境や高周波などの人の心身の健康に与える科学的な研究で 伝統智を現代に応用する試みを含め、 今まで研究してきたことを新しい福祉施設のあり方として提案しま した。
静岡県御殿場市に計画しているもので、知的・ 精神的障がいのある方が働く場所、住む場所、 地域の人々や訪れる人々と交流し、 つながりをもつことができる場所として計画しています。
現在、 日本では全国的に障がい者の方は国や自治体の補助で暮らしている 場合が多く、やりがいのある仕事をして、 自らの人生を歩むという自律した暮らしがなかなかできず、 施設の中で閉鎖的に暮らし、仕事をし、 地域とのつながりもつくりにくいという問題があります。
障がい者の方と茅を使った作業、プロダクトづくりをしたところ、 茅の作業は楽しく、集中でき、 健康的でとてもいいと喜んでいました。
ここでは、 茅に関する研究を生かした茅を使ったプロダクトづくりを障がい者 の方が行い、それらを販売し、収益につなげることで、 障がい者の方が自律的に健康的に暮らせ、地域の一員として、 地域とつながりをもつことができる場所にしたいと計画しました。