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環境再生と建築

地面の下の健康的な循環

環境再生(土中環境)活動

建築を建築する際、現代建築では多くはコンクリート基礎を打設するが、それによって地上と地中の空気、水、熱のやり取りが疎外されてしまい、それらの循環も衰えてしまい、地上部分でも空気や水の流れが停滞し、藪化が進んだり、蚊が多く発生したり、土壌そのものも弱くなり、木々が台風などで倒れやすくなったり、土砂災害が起きやすくなったり、その上に建つ建築物も傾きが生じたり、土台がしっかりとしていない状況になる。
これらを未然に防ぎ、土中の環境と地上の環境の健全な循環をつくり出す造作は古代から行われており、古墳の建設にも使われ、その後の巨大神社仏閣、都の建設にも使われてきたという。そのため、法隆寺は1300 年を超えて今なお現存し、他の古代の神社仏閣も数百年続いているものが多いが、それらも地上のつくりや材料がいいというだけでなく、土中環境を整えているから長くもつことができたという見方もできる。

高田宏臣

庭、外構、土木全てにおいて、構造物を作る際地面を固めてその上にコンクリートで押さえつけるのが基本です。環境整備はそれによって固められた地面を元の空気と水の通り道のある地面の状態に戻すのを基本とした作業なので、根本的に真逆です。今までは地面の高さを凄く気にして、地表の水を側溝まで流して、水が溜まらないように作るのが理想でしたが、 環境を考えた庭を作ると、地表の水を染み込ませる事が理想なので、そこはかなり違うと思います。染み込ませるとしても、水が停滞しないように動く環境が必要なので勾配の配慮は必要ですが、前とは全く違う目線になります。

地上の川、土中の水脈は一つの敷地内だけでなく、エリア全体、地球全体を巡っている。京北の山国、黒田地域の川を描いた地図だが、水脈はあたかも人体の毛細血管と動脈、静脈のようなものである。全体が循環することで機能している。もし、地上、地中の空気や水の流れが著しく損なわれることがあれば、その土地は本来の力を発揮することができずに、機能不全を起こし、停滞し、生態系が崩れたり、土壌劣化が進んだり、その結果、作物の生育が悪くなったり、建物が腐りやすくなったり、鹿や猪などの獣害がひどくなったり、その影響は人の生活にも還ってくる。

実際の環境再生活動(神奈川県葉山町)

木々が風によって曲がり藪のようになっている(左上)
台風によって倒された木(右上)
土中の空気や水の流れが滞り、つる系植物が繁茂し、
木を枯らす(左下)

img6

建築の端材から炭をつくる(左上)
敷地に溝を掘り、炭、燻炭、落ち葉、枝などを入れていくことでフィルターとして機能し雨水が浄化されて土中へ入っていく。土中では団粒化という現象が起き、団粒と団粒の間に空気と水の通り道ができる(右上、
左下)

根岸さん

作庭というほどの庭を作ってきたわけではなくて、ただの造園屋の庭工事なので、大した経験はありませんが、 庭、外構、土木全てにおいて 構造物を作る際地面を固めてその上にコンクリートで押さえつけるのが基本です。 環境整備はそれによって固められた地面を元の空気と水の通り道のある地面の状態に戻すのを基本とした作業なので、 根本的に真逆! それと、思った事は 今までは地面の高さを凄く気にして地表の水を速攻まで流して、溜まりを作らないのが理想でしたが、 環境を考えた庭を作ると地表の水を染み込ませる事が理想なので、そこはかなり違うと思います。 染み込ませるとしても、水が停滞しないように動く環境が必要なので勾配の配慮は必要ですが、前とは全く違う目線になりますよね!

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