A Workshop for thatched roof community house
2022年12月11日に埼玉県美里町の遺跡の森総合公園で、茅葺きの小屋をつくるワークショップを開催しました。この回では、共同企画者、講師として呼んでいただきました。 企画は5月から行われた御殿場の旧秩父宮別邸の葺き替え研修で同期だった古民家カフェ竹zenの足立さんと縄文屋根の佐々田さんと一緒に行いました。場所の提供など遺跡の森総合公園の飯島さんにも大変お世話になりました。 遺跡の森という木々に囲まれ、落ち葉も積もり、木漏れ日差す素晴らしい環境の中、総勢19名で1日で小屋組みから茅葺きまでつくり上げました。 参加者の方々は大工さんや建築士、大地の再生をやられている方など、様々なバッググラウンドの方が集まり、みんな茅葺きははじめての方ばかりでしたが、力を合わせて小屋をつくることができ、みなさん楽しそうにつくることに集中していました。 いろんな人が集まって一つのことをできるのも茅葺きのいいところですね。子どもさんは自然と小屋組みに上がって遊んだり、落ち葉をかき集めて遊んだり、自然の中で遊んで楽しそうにしているのが印象的でした。 自分からは研究してきた地域環境の中の茅葺きの関係性の話や世界の茅葺き、現代的な茅葺きについてお話させていただきました。高周波についても測定器で測りながらお話させていただき、完成後に参加者の方で法螺貝を吹いている方に吹いてもらったところ、今までにないくらい、とてもいい高周波が出ていました。 研修中から同期で何かできればいいねということで始まった今回の企画、足立さんの素晴らしいコーディネートで想像以上に素敵なワークショップになりました。 もともとは美里町は稲作、養蚕で栄えた場所らしく、茅葺屋根もトタンを被ったものが点在していて、かつては茅葺屋根が多かったようです。 同時に埴輪や瓦の生産もさかんだったようで、写真でよく出てくる馬の埴輪や瓦塔など貴重なものもありました。埼玉は昔、サキタマとも言われ、渡来系の人が多く住み、古墳も多く、開拓を進める大和の最前線でもあった場所で、歴史もおもしろい場所です。