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Edible Biotope 1

山の水を使ったワンヘルスのエディブルビオトープづくり

2023年まで拠点にしていた京北の家の前の放置された畑を有効活用するプランで、エディブルビオトープをつくりました。裏山にあるため池から流れる水を使ったもので、人の健康、地域の憩いと癒しの風景づくり、山菜のように放っておいても食べれる食物づくりができる場にしました。2023年5月に知人が手伝ってくれ、スタートしました。1日で水の流れをつくることができました。

この場所は元々、畑や花畑だったそうですが、長年放置され、草が大量に生える場所になっていました。草刈りは5月から10月まで1か月に1回は最低でもやらなければならない場所でした。毎回草刈りをするのは労力の無駄だと考えていたことと、山からは一年中枯れることのない水が流れているので、何か有効活用できないかということで考えた活用プランです。


できるだけ材料や道具も新たに買ったりせずに、今あるものを使ってつくることを考えました。あらかじめ大方の図面を考えておき、あとは当日、現場の状況を観ながらつくっていきました。まず、耕運機で土を掘りやすくし、スコップで水路を掘り、余った土は盛り上げ島をつくりました。そして、山からの水が流れているパイプを伸ばして水路に水を流しました。

 

土地の勾配を把握して、水が流れるように勾配をつくるのが一番難しかったですが、4時間ほど作業して、水を流してみました。すぐに途中で止まってしまうのではないかと思いましたが、一発で成功。

 

幼稚園の頃に家の庭で山をつくって、ジョウロで水を流して川をつくって、道路を引いて、家や学校、お店をつくって、大きめの石を車にして、街づくり遊びをしていましたが、これはまさに大人の土木遊びのようでした。大きすぎず、小さすぎず、ちょうどいいスケールで、耕運機やレーザー水準器なども使うという子どもにはできない大人の土木遊びになりました。

日が経つごとにビオトープは環境に馴染んできて、山の水の冷たい水の流れのあるところ、偶然できた水がたまり、陽であたためられイネを植えるのにちょうどいいところ、陸、水、陸と水の中間領域、草が近いところ、茅を仕込んでいたところと様々な環境をつくることができました。

ここに、クレソンやイネ、ひまわり、ソバ、サトイモ、セリ、空心菜、季節の花などを植えることを考えました。

さっそく、手伝ってくれた國弘さんが活動している「ひまわり笑顔だね(種)プロジェクト」でいただいたひまわりの種をビオトープの周辺部に植えました。また、隣の人からいただいたサトイモを島の部分に植えました。なるべく苗などを買うのではなく、つながりでいろいろと植えていきたいと考えました。

アメンボやトンボ、カエルが早くも住み始めたり、生物多様性もつくって、山から庭、用水路、川(弓削川、桂川、淀川)、海のつながりをつくることも考えました。水が水路に流れるところ、流れているところ、用水路に出るところからは高周波(免疫を上げ、ストレスを下げ、精神疾患の改善にも効果がある。イギリスのBBCにも2022年、茅葺きの高周波について取材され、2023年3月に世界放送されました。2022年に設計した障がい者福祉施設のランドスケープにも湧水を使い、高周波が出る水路、水車、ビオトープを計画していました。今回はその一部のアイディアを応用しています)

人と自然の双方の健康、環境、循環、調和を考えて、禅語の「一」や「円相」などにも通じ、調和や平和というイメージももちやすいため、Oneを使い、ワンヘルス(One Health)という語を考えていました。

②へ続く・・・

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