自然と人が共生した都市、地域のマスタープランを

メディアでの取り上げ(NHK WORLD CORE KYOTO)

NHK WORLD で世界中に、科学的な視点で、先人の伝統の智慧と茅葺きのこれからの可能性について発信

・2021 年2 月4 日 世界放送(約10 億人の視聴者)
・2021 年7 月1日 日本国内BS 放送

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/2029148/

茅葺きは古民家だけではない

茅葺きの本質は数千年の間、自然と共生してきた先人の智慧がつまった総合文化であり、いのち、宇宙、地球、自然、人、建築、都市、文化、歴史、未来、あらゆる循環あるものの営みの総合体である。

その土地で、その時代その時代でアップデートされてきた伝統的な固有な生活文化を支える環境そのもの。山も含まれるし、森も含まれるし、川も、そのつながりで海も、空も、田んぼも畑も、人々の生業も、地域経済も、ありとあらゆるものが含まれる。宇宙にもつながっている。そして、森から海までの大きな自然の循環とともに、美しい風景を醸成させてきた。

気候変動、環境問題、感染症、地域課題、国や世界が抱える不協和音、今の時代、たくさんの問題があるが、 茅葺きとそれにまつわる伝統智を科学的に再評価、現代に応用し、これからの時代に応用できるモデル開発、デザインをしていくことで、諸問題を解消し、楽しく、豊かな社会づくりができる。

それらを建築、都市、ランドスケープ、国土計画、環境デザインのフィールドで行っていく。

世界を救う茅葺きの現代利用

例えば、現在の都市の多くを占めているコンクリートの現代建築の外壁やガラスに苫を被せることを考える。そうすることによって、日射は遮蔽され、断熱性能も高まり、冷暖房のエネルギー消費量は減る。また、コンクリートや仕上げ材、ガラスの劣化も防ぐことができる。苫は数年で更新され、田畑の肥料にできる。

また、内装材や断熱材に茅を使うこともできる。最新の茅葺屋根の微生物環境の研究によって、茅葺屋根の中の微生物環境は家の内外でほとんど同じであり、病原性の菌は発見されなかった。一般の住宅では家の中は人由来の微生物環境、外は当然だが自然由来の微生物環境であり、水廻りをはじめ病原性の菌は多く繁殖している。近年、腸内細菌についてもよく知られるようになってきたが、建築、都市全体の微生物環境を整えていくことが新型コロナウィルスはじめ、人の心身の健康を整えることにもつながる。その材料は里山で多く手に入る茅、稲藁である。それらの生産(茅は放っておいても育つ)、収穫、利用、肥料化と循環をつくることができ、二酸化炭素吸収(C4植物なので高温乾燥した環境では、一般的な森林よりも光合成が活発にできる)、炭素固定にも貢献できる。

これは一例だが、茅葺きやそれにまつわる伝統智の現代利用はたくさんできる。感染症対策、地球温暖化対策、寒冷化対策、極端気象への対応、自然の循環再生、環境再生、人の精神的・肉体的な健康の増進、健康な出産育児環境づくり、電磁波から守る、アレルギーのない健康な身体づくり、宇宙建築での利用、高効率なバイオマスエネルギー、最後に自然に還る建材・素材づくり、美しい地域文化と景観づくり、人と人の豊かな関係性づくり、地域経済・国の経済・世界経済活発化など。

苫をつくる風景 やわらかく、しなやかに建築を守ることができる

瓦を苫で覆った実験

ハーバード大学森俊子教授によるアフリカの茅葺き建築

ハーバード大学森俊子教授によるアフリカの茅葺き建築
ハーバード大学森俊子教授によるアフリカの茅葺き建築

著者:西山史一

人生のテーマは「自然と人が共生した社会」の実現。
宮城高専、東京大学、ミュンヘン工科大学などで建築都市を学ぶ。
先祖は自然と人をつなぐ役割をしてきた神官や都造営にも関わってきた。
建築設計・コンサルティング、埋蔵文化財調査業務、海外不動産開発・投資、リゾートスポーツブランドの海外事業立ち上げ、30 か国以上が参加する有史以来の世界最大プロジェクトである国際機関ITER による核融合エネルギー研究開発プロジェクトのプロジェクトマネージメントに従事。学生時代から宇宙建築、未来の建築都市の研究、デザインを行ってきたが、最後に辿り着いたのは自然と人が調和した社会をつくってきた茅葺きであった。現在、平安京をつくったまちである京北で研究をしながら、茅葺きの現代利用を進めている。

フィールド

京都市右京区京北(旧山国荘)
山国は桂川源流域にあり、奈良時代末期延暦3 年(784 年)に桓武天皇が平安京造営のために官吏36 人派遣を命じ、条坊制の街が築かれ、周辺の木材を桂川に流し平安京を造営してきた地域であり、林業で栄え、明治になるまで禁裏御料地であった。平安京の内裏、貴族の館、神社仏閣などの木材をはじめ、大嘗祭で使われる悠紀殿、主基殿、高御座の御用材も大正になるまで山国のものが使われてきた。また、献上鮎をはじめ、天皇家や都に献上されてきた歴史も多く、天皇家に尽くしてきた地域と言える。幕末時代には農民兵である官軍山国隊が戊辰戦争で勇敢な戦いを見せ、時代祭りの先頭を飾っていた。戦後は北山杉ブームもあり、豊かな地域であったが、近年は木材価格の下落によって地域の主な産業である林業が振るわず、1 万人いた人口も現在約4500 人にまで減り少子高齢化が進み、獣害の被害などもある。しかし、その自然美に惹かれ、手に職をつけた移住者も増え始めている。

茅葺き研究所

自然と人が共生した都市、地域のマスタープランを


茅葺きが宇宙、地球、人、いのち、自然、中央とローカル、世界とローカルを結んできたように、研究開発、デザイン、ものづくりを行うことで、地域課題、世界が抱える諸問題を解決しながら持続可能で、人、自然、地域がよりよいバランスで好循環を続けていける社会を目指す。かつて日本は縄文時代から、里山、都市が人の生活、精神性、文化の営み、資源の循環、生態系、森から海までの自然の循環、景観など様々なものが関係しあい、一つの大きな循環系をつくり出していた。そのことを温故知新し、現代社会に生かすことで、日本は世界が抱える
諸問題を解決に導くリーダーシップを取れる国になり、それが日本の大きな役割となる。
そのためにも、先人や現代の各分野の専門家の智慧や技術を結集させ、後世に渡り、本質的に社会や人、地球環境にとって必要とされていることを考え、ハード、ソフトをともなう形にしていく。

茅の循環と環境への貢献

茅は人と自然にやさしく、屋根材、内装材などに使える最高の循環素材

すすき・ヨシ(二酸化炭素吸収、炭素固定、土壌・水質・空気質の浄化、土砂災害の防止)

秋に刈り冬は雪囲いで断熱材として活用

屋根材として風雪に耐え断熱効果、炭素固定

屋根から降ろされた古茅(カブトムシの巣に)

古茅を田畑の肥料に

おいしく安心安全なお米に

稲藁

おいしく安心安全な野菜に

稲藁の活用(土壁、しめ縄、縄細工など)

茅葺屋根の特色(一例)
建築、風景として
・日本の原風景、癒しの風景
・人類の住まいの原型の一つ、世界中にある
・昆虫、鳥、植物(苔、木、草)など、あらゆる生きものを育む森のよう
な屋根
・雨風、電磁波、日差しなど様々なものから中を守るシェルター(民
家としてだけでなく、神社や大嘗宮に使われる)
・母胎の中にいるような安心感のある空間(うす暗い、雨でも閑か、
あたたかみ、自然のにおい・・・)
・環境変化に柔軟に対応できる
・解体、移築、転用、増築、減築が自由自在
・地震、台風の力を逃がし、柔らかく耐えられる構造
・数百年の寿命
・地域資源を活用し、最終的に土に還る建築
屋根から下ろした古茅の機能
・田畑のたい肥(昔は貴重な肥料源)
・カブトムシなどの巣
・環境再生のための土壌改良材料
人の健康につながるもの
・火を焚く本質的な人の暮らしのあり方(囲炉裏、かまど)
・夏涼しく、冬暖かい
・熟睡できる
・病原性の菌が発見されない、家の内側と外側で微生物環境がほ
とんど同じ
・免疫力を上げ、コロナウィルスなどの疫病にもかかりにくい建築
都市ての可能性(奈良時代、平安時代の疫病との共生で建築の形
やライフスタイルが進化してきた)
・家の中で発酵食品がよくできる
・囲炉裏の木酢液の滅菌・殺菌・高寿命化効果
・ピンピンコロリの人が多い
環境再生、自然の循環再生につながるもの
・地下の水脈、空気の流れの改善など環境再生装置としての働き
・茅場の生態系
・あらゆる生きものを育む茅場
・森、茅場がつくる森から海までの自然の循環と土砂災害防止、獣
害防止
・二酸化炭素吸収(茅は高温乾燥の環境でも光合成を活発化させ
るC4植物。一般的な植物はC3植物。高温乾燥の環境では光合成よ
りも呼吸が優位になる)
・多年草(一年に一回収穫できる。生産性が高い)
・根の部分で土壌、地下水、湖、川を浄化
・茎、葉の部分で空気を浄化
・穢れを払う(茅の輪)

海外の茅葺屋根(古民家、現代茅葺建築)
国内の現代の茅葺きの利用

イギリスの古民家(資産価値数億円)    ポリネシアのリゾートコテージ    ドイツの古民家(築350年)
      デンマークのコミュニティ施設              オランダの消防署
オランダの住宅                 オランダの野生動物観察所
日本国内 美容室、神社(茅葺職人 相良氏による)

茅葺屋根は日本だけでなく、世界中に古来から存在する。それはその地域で採れる材料で屋根を葺くということであり、たとえば、東南アジアやポリネシアではヤシの葉、バナナの葉など、ヨーロッパでは小麦ワラやヨシなどで屋根を葺いてきた。また、オランダでは水車の壁に茅葺きが使われてきた歴史があり、今も屋根だけでなく、壁や内装など現代建築の新しい形が提案され続けている。
造形的に自由につくれるということもあり、ヨーロッパでは茅葺の新しい可能性が模索され、集合住宅や一般住宅の屋根、壁など、茅葺は一つとして市民の選択肢になっており、一大産業となっている。

土に還る建築都市

藤原京(694年~710年)
平城京への遷都の時にほとんど全ての建築物を解体移築し、平城京に使われた現代のコンクリート建築はそれができない逆に最先端な建築都市のあり方と言える

現代都市の建築
・人工的な材料でつくられた建築で構成
・多大なエネルギーをかけて機械によってつくられる
・寿命は数十年
・解体移築、転用は基本的に考えられていない
・多大なエネルギーをかけて解体される
・自然に還らず、クローズドな循環あるいは廃棄物。自然を破壊し
て終わる
伝統的な建築
・自然材料でつくられた建築で構成
・基本的に伝統的なつくり方でエネルギーをあまりかけずに人の手
でつくられるものが多い
・寿命な数百年~千年以上
・解体移築、転用が容易
・最終的に肥料または燃料(薪)になり自然にプラスに働いて還る

微生物と共生する建築都市

現代の都市は鉄、コンクリート、ガラス、化学製品など人工的に加工された材料でつくられているものが多い。
一方で、伝統的な建築は木、土、茅など自然素材でつくられている。
新型コロナウイルスは空気中で数時間、固形物の表面で2 ~ 3 日生存可能だとする研究結果を、米疾病対策センター(CDC)とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)およびプリンストン大学(Princeton University)の研究チームが発表した【2020 年3 月20 日 AFP】
一方、多種多様な微生物が存在する土壌の中ではウィルスは敵が多く長い時間は生存できない(「表土とウィルス」 ソニーコンピューターサイエンス研究所 リサーチャー 船橋真俊)

新型コロナウィルスを古来からの建築のあり方を見直す機会に。自然素材を多用し、あらゆる微生物環境と共存共栄することが人間にとっても生かされることにつながる。先人はそれを理解していたのかもしれない。

疫病と建築の変遷
天平時代、平安時代の天然痘などの疫病が建築に与えた影響
・竪穴式住居から壁、戸があり、囲炉裏で火を焚き外気を導入し24 時間換気を採れる形に
・大きな換気口(破風)
・囲炉裏の火によって飛沫は滅菌、殺菌され、上昇気流によって外に出されるエピデミックからエンデミックに変遷していき、だんだんとその文化変容の原因や理由が分からなくなっていってしまった可能性。

高周波

人間の可聴域(耳がいい人でも2 万Hz 前後まで)を超える音域を高周波と呼び、皮膚を通じて受容し、免疫力の向上、ストレスの低減に効果があり、美しいものをより美しく感じるという感性を育てる効果もある。
筑波大学名誉教授の大橋力氏、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 神経研究所の本田学氏らが研究を行っている。

      収音器(スウェーデン製)          専用のアプリを導入し身近なデバイスで測定可能
用水路(約10 万Hz)                 枯草を蹴る音(約14 万Hz)
  茅刈風景     美山、京北での調査で最大数値である18 万Hz 以上を記録

うみやまあひだ
伊勢神宮を切り口に、日本人が続けてきた持続可能な建築、環境づくり、精神文化づくりを伝える。針葉樹と広葉樹をバランスよく植え、混交林とすることで、動物が広葉樹の実を食べ、排泄物を微生物が分解し、腐葉土ができ、その豊かな土壌に雨が降り、養分豊富な地下水となり次第に川へ流れ、最終的に海まで到達し、植物プランクトン、動物プランクトンを育て、魚やアワビ、カキがよく育ち、人間の営みに還ってくる。森で育った大径木は建築用材として、最後まで大切に扱われる。その森の中では昆虫、動物、川のせせらぎ、風によって木々や葉がこすれる音など人間の耳に聴こえる音域だけでなく、耳では聴こえないが確かに存在する高周
波の大オーケストラがある。
約1 万年前の農耕革命によって平地に移るまで、私たちの祖先は哺乳類の仲間であった太古の昔から森の中で生活し、その環境情報をベースが最適な環境として遺伝子にその情報を刻んできた。そのため、現代でも、森の中に入ると清々しく心地いいのはその遺伝子がそのような環境下で進化してきたからである。
それと比べると、現代の都市環境は高周波を発している媒体があまりにも少なく、建設現場、交通面でも不快感を与える騒音が目立つ。伝統的な農具(鎌すき、鍬、脱穀機、唐臼、etc)や建築用具(のこぎり、かんな、のみ、etc)、楽器(尺八、オーボエ、etc)などは高周波を出している。
現代生活がストレス社会であり、新型コロナウィルスなどの感染症、新種の病気が多くいまだに問題なのは都市環境に免疫力を上げる環境情報が昔と比べ、圧倒的に少なくなってしまったことであると言える。

健康をつくり出す茅葺きの微生物環境

茅から出ている菌、茅葺き古民家に常在する微生物環境が健康に寄与する可能性。
イネ科の植物である稲藁から納豆菌が出ていて、納豆菌は免疫力を上げてくれる。同じようにイネ科の植物である茅からも何かしらの菌が出ていて腸内細菌を育て免疫力を上げる作用がある可能性がある。茅葺屋根に住む住民は屋根裏で茅から出ている菌を呼吸とともに接種、また、下ろした古茅を肥料として用いている家では作物に茅からの菌が入り込み、作物を食べることで接種(茅葺屋根の住人による証言では、茅を肥料とした作物はその育てた人の体調にあうような作物になるという)。茅葺屋根に住む高齢者は一般的なハウスメーカーやコンクリートのマンションで暮らす高齢者よりも寿命が長く元気な人が多い(茅葺職人、住民による証言)。
人体には数百兆個の細菌が常在している。その約9 割は腸内にある。人の免疫システムの約7 割は腸内細菌による。
腸内細菌の影響
・免疫力を上げる
・成人病予防(肥満、糖尿病など)
・精神、情動行動
・脳活動、学習機能など
京都大学、広島大学との研究では、茅葺き古民家の中の微生物環境は、家の内側と外側でほとんど同じであり、病原性の菌は発見されなかったことが明らかになった。

メディアでの取り上げ(NHK WORLD CORE KYOTO)

NHK WORLD で世界中に、科学的な視点で、先人の伝統の智慧と茅葺きのこれからの可能性について発信

・2021 年2 月4 日 世界放送(約10 億人の視聴者)
・2021 年7 月1日 日本国内BS 放送

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/2029148/

海外からのコメント
・茅葺の菌の研究の結果、茅葺屋根の秘密を知りたい
・茅葺屋根の葺き替えの伝統は称賛に値する
・この番組で示されているように、世界中のすべての文明の祖先によって築かれ、受け継がれてきた経験的知識は、科学的に精査され、その利益が文書化される必要があると思う
・森や林業についてだけかと思ったら、別の角度から話が展開していて面白かった。茅葺屋根や日本の伝統的な住まいについて興味が出た
・河原林成吏さんの伝統的な生活を知ることができてとても素晴らしかった
・次はもっと長い番組で茅葺について知りたい
・どのセクションもよかったが、最も印象的だったのは、 二人の研究者が伝統から学び現代を改善することに生かしたいという話だった
・茅葺屋根が健康に寄与していることに大いに魅力を感じ、学びの多い番組だった
・この番組での学びは今の、そして未来の世代にとってとても重要だと思った
・日本人がいまだに自然を大事にし、自然とつながっているかを知ることができてとても印象的だった
・次回作を楽しみにしている
・京都の人は茅葺屋根が健康にいいと信じているが、それは事実だと思う。なぜならば茅葺屋根は天然素材でできているからだ
・”Sustainable lifestyle”セクションは茅葺屋根がいかに重要な意味をもっているか強いメッセージを伝えている
・茅葺屋根は長く健康的な生活を送れる秘密をもっている
・この番組は古代の日本の都についての理解を深めてくれた

茅を用いた高性能新建材の研究

耐久性、防水性、防火性に優れ、廃棄後に肥料になる素材


問題点と課題
現在使われている多くの建材は化学的な材料が多く、再利用がほとんどされず、廃棄後に自然に還らないものがほとんど。建設行為は多くの場合、自然破壊、資源とエネルギーの大量消費、不可逆的な利用を意味する。
真に持続可能な社会をつくるためには、世界で消費されるエネルギーの約半分を占め、最も大容量な材料を必要とし、最も大きな廃棄物をつくり出す建築・建設業界を改善することが必要で、その材料をより自然に負荷のないものにする革新が必要とされる。実現できればその社会的、経済的なインパクトは大きい。

茅の機能
・ケイ素が含まれ丈夫で軽い
・廃棄後に田畑の肥料になる
・二酸化炭素を吸収(カーボンニュートラル以上のカーボンマイナス)
・二酸化炭素を根に固着
・土壌の水質、土質の浄化
・放射性物質の浄化
・空気清浄効果
・断熱性能(グラスウールの約1.2 倍の厚みで同等の断熱性能)
・大嘗祭、伊勢神宮、他神社、茅の輪など清めが必要な聖なる空間をつくるために古代から用いられる(電磁
波、雨、風、チリなどをシャットアウトする)


廃棄後に肥料または土に還り、土壌での生育場面では土中の水、土壌の浄化作用などを発揮し、新しい素材にした後は、建築の室内環境の快適性を高める新しい素材を天然素材でつくる。茅は上記のような効果があり、この茅から繊維を取り出し、膜状に加工することで、建材にし、断熱性能、空気清浄効果、ほどよい透光性、遮熱性も兼ね備えた素材を開発する。また、ナノセルロースを茅でつくることによって、鉄よりも強度が高く、これらの性能を合わせもつ新建材を開発する。

想定する用途
建築の外壁・屋根材、ガラスの代替品、膜素材など
衣類、リネンなど

光、熱、音などの環境を調整する機能をもった膜素材で開口部をつくる

カテゴリー: 自然との共生

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